Lindsey Davis

リンゼイ・デイヴィス
     1949年 イギリスのバーミンガムで生まれる。
     オックスフォード大学で英語学と英文学を専攻する。
     公務員として13年間つとめた後、作家になるため退職する。
     歴史小説『The Course of Honour』の下調べをしていた際に、はるか昔の時代に一人の密偵を登場させ、それを
     現代のミステリーのスタイルで書くという、一種の冗談めいたアイデアで<密偵ファルコ>ものの着想が浮かぶ。

     1989年(40歳) <密偵ファルコ>シリーズの第一巻『白銀の誓い』(The Silver Pigs)を出版して作家デビューする。
     献辞「リチャードに」

     1990年(41歳) <密偵ファルコ>シリーズの第二巻『青銅の翳り』(Shadows in Bronze)を出版する。

     1991年(42歳) <密偵ファルコ>シリーズの第三巻『錆色の女神』(Venus in Copper)を出版する。

     1992年(43歳) <密偵ファルコ>シリーズの第四巻『鋼鉄の軍神』(The Iron Hand of Mars)を出版する。

     1993年(44歳) <密偵ファルコ>シリーズの第五巻『海神の黄金』(Poseidon's Gold)を出版する。

     1994年(45歳) <密偵ファルコ>シリーズの第六巻『砂漠の守護神』(Last Act in Palmyra)を出版する。

     1995年(46歳) <密偵ファルコ>シリーズの第七巻『新たな旅立ち』(Time to Depart)を出版する。

     1996年(47歳) <密偵ファルコ>シリーズの第八巻『オリーブの真実』(A Dying Light in Corduba)を出版する。
     献辞「イーディス・パージェターの想い出に」

     1997年(48歳) <密偵ファルコ>シリーズの第九巻(パートナー三部作の第一作)『水路の連続殺人』
     (Three Hands in the Fountain)を出版する。

     1998年(49歳)6月 <密偵ファルコ>シリーズの第十巻(パートナー三部作の第二作)『獅子の目覚め』
     (Two for the Lions)を出版する。
     献辞「ファルコの物語第10巻を シリーズを支えてくださったすべての読者に 愛と感謝を込めて捧げます。」
     1999年に英国推理作家協会のエリス・ピーターズ・ヒストリカル・ダガー賞の第一回受賞作に選ばれた。

     1999年(50歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十一巻(パートナー三部作の第三作)『聖なる灯を守れ』
     (One Virgin Too Many)を出版する。

     2000年(51歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十二巻『亡者を哀れむ詩』(Ode to a Banker)を出版する。

     2001年(52歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十三巻『疑惑の王宮建設』(A Body in the Bath House)を出版する。

     2002年(53歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十四巻『娘に語る神話』(The Jupiter Myth)を出版する。

     2003年(54歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十五巻『一人きりの法廷』(The Accusers)を出版する。

     2004年(55歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十六巻『地中海の海賊』(Scandal Takes a Holiday)を出版する。

     2005年(56歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十七巻『最後の神託』(See Delphi and Die)を出版する。

     2007年(58歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十八巻『Saturnalia』を出版する。

     2009年(60歳) <密偵ファルコ>シリーズの第十九巻『Alexandria』を出版する。

     2010年(61歳) <密偵ファルコ>シリーズの第二十巻『Nemesis』を出版する。

     イギリスの女流作家。つねに英米のベストセラー・リストに名を連ねる。

     参考図書:『密偵ファルコ―白銀の誓い』伊藤和子 訳 光文社
          『密偵ファルコ―疑惑の王宮建設』矢沢聖子 訳 光文社
邦訳作品リスト(参考文献

<密偵ファルコ>シリーズ20巻 光文社文庫 cover design:渋川育由(一巻〜)・盛川和洋(六巻〜) cover illustration:今井真理(一巻〜五巻) 歴史ミステリー。

『白銀(しろがね)の誓い』第一巻 原題「銀の仔豚」。伊藤和子 訳 1998年8月20日 ――時は紀元70年のローマ。皇帝ウェスパシアヌスが基盤を固めつつあるころ、銀の産地ブリタニアではインゴットの横領が頻発していた。ならず者の手から娘を助けたおれ(ファルコ)は元老院議員の依頼を受け、鉱山奴隷に身をやつして、そのからくりを暴くことになった。そしてかの地では、最愛のヘレナと巡り合う……。 ――E・ピーターズ亡きあとの歴史ミステリーを牽引する待望のシリーズ第一作ついに登場!(裏表紙より)

『青銅(ブロンズ)の翳(かげ)り』第二巻。酒井邦秀 訳 1999年3月20日 ――紀元70年のローマ。内乱を制したウェスパシアヌス帝だが、なお各地に潜伏する謀反の残党がいた。これを探し出し、服従を誓わせるのが、今回、密偵ファルコに与えられた使命である。ペトロ一家との家族旅行を装い、彼が向かったのは、ベスビオ山の大噴火により壊滅するわずか8年前のポンペイ。運命を知りようもない人々は、思い思いに夏の日を楽しんでいた……。 ――イギリス・ミステリー界で人気No.1のシリーズ第2弾!(裏表紙より)

『錆色(さびいろ)の女神(ヴィーナス)』第三巻。矢沢聖子 訳 1999年9月 ――紀元71年のローマ。不動産業界を二分するホルテンシウス家の当主と婚約した赤毛のセヴェリナは、過去に3度も夫が不審死を遂げていた。その家を牛耳る2人の美女は、今回も赤毛の財産目当てと断じ、ファルコに調査を依頼する。はたして「錆色の髪の女神」セヴェリナは稀代の毒婦か、悲劇のヒロインか。対決が迫る……。――英国推理作家協会<歴史ミステリー大賞>受賞の人気シリーズ、ますます快調に第3弾!

『鋼鉄(はがね)の軍神(マルス)』第四巻。田代泰子 訳 2000年7月 ――イタリア全土、イギリス、フランス、スペイン、北アフリカから小アジア地域まで版図を拡大したさしものローマ帝国も、ライン河を渡ることには難儀した。そのゲルマニア(ドイツ)で隠然たる影響力をもつ女祭司に恭順をすすめる、という途方もない任務がファルコに与えられた! 愛するヘレナと暮らすにゃ金がいる、やってやろうじゃないか……。――虚実織りまぜたデイヴィス版古代ローマ史、飛躍の第4弾!

『海神(ポセイドン)の黄金』第五巻。矢沢聖子 訳 2001年4月 ――紀元72年冬。ファルコとヘレナは北方での冒険からようやくローマに帰還した。おふくろの家に立ち寄ると、兄の戦友を名乗る兵士が、借金を返せと居座っている。古代ギリシアの天才彫刻家フェイディアスのポセイドン像をめぐる大儲け話で、どうやら家族を捨てた親父も一枚かんでいるらしい。――戦死した兄は帝国の英雄なのか、単なる山師か、名誉回復に立ち上がるファルコ……期待に応えてCWA賞受賞の人気シリーズ第5弾登場!

『砂漠の守護神』第六巻。田代泰子 訳 2003年2月 ――紀元72年。皇帝ウェスパシアヌスは、東方との大交易ルートにあたる「十の町」(デカポリス)の、帝国への忠誠度をいたく気にかけていた。白羽の矢に撃ち抜かれたのは、またしてもファルコ。最愛のヘレナともども、旅の一座の台本書きに身をやつし、視察を続けることとあいなった。―― 一座に潜む殺人犯探しと、家出したオルガン弾きの捜索までファルコに託され大忙し……お待たせの第6弾!

『新たな旅立ち』第七巻。矢沢聖子 訳 cover photo:amana images 2003年6月20日 ――ファルコの親友、警備隊長ペトロの執念が実を結び、暗黒街のボスをローマから追放する日が来た。舞戻れば死刑が待ち受けている。これで街も静かになる……はずが、いっこうに事件は減らなかった。犯罪組織を壊滅させるためには、さらなる大鉈を振るわねばならない。――皇帝からは警備隊の腐敗を暴く密命も受け、任務と友情の板挟みの上に、最愛のヘレナがどうやら赤ん坊を身籠もったらしいのだ。頑張れファルコ!(裏表紙より)

『オリーブの真実』第八巻。田代泰子 訳 cover photo:PPS 2004年6月20日 紀元一世紀のローマ――当時オリーブ油は料理だけでなく、照明・化粧・医療など万能のオイルとして、幅広く利用されていた。有力生産者を迎えてのパーティで客の襲撃事件があり、オリーブ油価格談合疑惑も浮上。――身重のヘレナをともなって我らがファルコは特産地スペイン南部への任務に就く。行く先々に現れる妖しげなスパニッシュ・ダンサーは敵か味方か? ラストシーンでは待望の女児誕生! 感動のシリーズ第八作。(裏表紙より)


『水路の連続殺人』第九巻(パートナー三部作の第一作)。矢沢聖子 訳 cover photo:AGE/PPS 2004年10月20日 偉大なる政治家フロンティヌスが喝破したごとく、ローマの水道網の実用性に比べたら、エジプトのピラミッドもギリシアの観光名所も、まったくの役立たずだ――そんな市民の誇りと繁栄を支える水路から、バラバラ死体が相次いで発見された! 生まれたばかりの赤ん坊と愛するヘレナの安全を守るためにもファルコは探索を開始する。やがて、祭りのたびに女性が行方不明になっている事実を掴む。犠牲者は彼女たちなのか?(裏表紙より)

『獅子の目覚め』第十巻(パートナー三部作の第二作)。田代泰子 訳 cover photo:Granger/PPS 2005年4月20日 ローマ皇帝ウェスパシアヌスは権力固めを税収においていた。その基礎となる国勢調査員に、ファルコとアナクリテスが名乗りを上げる。目をつけたのは、市民の熱狂的な人気を誇る剣闘士の興行界である。 ――査察を始めた矢先、闘技場のスターライオンと剣闘士が、相次いで不審な死を遂げる。事件の鍵は、猛獣たちの供給地、はるか北アフリカにありそうだ。かくしてまたも、ヘレナと赤ん坊連れの旅路が始まる……。(裏表紙より)

『聖なる灯を守れ』第十一巻(パートナー三部作の第三作)。矢沢聖子 訳 cover photo:Granger/PPS 2005年10月20日 ウェスタ神殿の聖火を守る巫女は、十歳未満の少女から選ばれる。ローマの女性として最高の地位だが、三十年間、処女を守り通さねばならない。その最有力候補の少女が「家族に殺される」との言葉を残して失踪。一方、聖なる森では、生け贄を捧げる儀式そのまま、神官が喉を掻き切られて殺された。 ――宗教界のスキャンダルは、ローマ社会の崩壊につながる。ファルコは単身、巫女の館に忍び込む……捕まれば即死刑だ!(裏表紙より)

『亡者を哀れむ詩(うた)』第十二巻。田代泰子 訳 cover photo:Alamy/PPS 2006年4月20日 騎士階級に昇格したファルコにもちかけられたのは、風刺詩集の出版話。その気になったのも束の間、出版工房「黄金の馬」のパトロンが惨殺されてしまう。なりゆきで捜査を続けるうち、男の支援を受けていたとされる5人の作家が、それぞれに恨みを抱いていることがわかった。さらに、被害者の資金の元は裏での銀行業であることが判明。――事件と一族のごたごたに翻弄される身に、ローマのうだるような夏は、ことさらきつい。(裏表紙より)

『疑惑の王宮建設』第十三巻。矢沢聖子 訳 cover photo:AGE/PPS 2006年11月20日 ヘレナが無事に次女を出産。いっぽう未亡人となった妹マイアには、いやな男がつきまとう。家長として相変わらず多忙をきわめるファルコに、皇帝から呼び出しがかかった。――かの地の平定に貢献のあったブリタニア王へ、感謝と友情の証として新王宮の建設を決めたが、いっこうにはかどらない。問題を見極め、即刻に解決をはかれ。 ――かくして、二度と足を踏み入れまいと誓った辺境へと、家族の大移動が始まった……。(裏表紙より)

『娘に語る神話』第十四巻。田代泰子 訳 cover photo:AFLO 2007年6月20日 ブリタニアの王宮建設に絡む殺人罪でガリアへ追放されたはずの王の元側近が、ロンディニウム(現ロンドン)の場末で殺された。いきがかり上、ファルコ一行はローマへの帰還を延期して、調査せざるを得ない。やがて浮かび上がってきたのは、辺境の利権に目を付けた闇組織の存在だった。その黒幕は?──いっぽう、女剣闘士団のリーダー、アマゾニアが実はファルコの元恋人とあって、ヘレナの心中は穏やかではない……。(裏表紙より)

『一人きりの法廷』第十五巻。矢沢聖子 訳 光文社文庫 2007年11月 収賄事件で有罪宣告を受けた元老院議員が死んだ。どうやら自殺だったらしい。被告が覚悟の自殺を遂げた場合、相続人たちは財産の没収を免れるからだ。だがやがて、その死を巡り著名な弁護人たちが乗り出して、謀殺の容疑者が二転三転する訴訟合戦に発展してしまう。――ブリタニアからローマに戻ったファルコ、ヘレナと助手の二人の弟たちも、その泥沼に巻き込まれていく……ファルコの独演は法の正義を守れるのか?(裏表紙より)

『地中海の海賊』第十六巻。矢沢聖子 訳 光文社文庫 2008年5月 ローマ「日報」の特ダネ記者が、交易の中心地オスティアで消息を絶った。捜索を依頼されたファルコは、これ幸いと家族ぐるみで猛暑のローマを脱出、港町での開き込みを始める。親友の警備隊長ペトロもまた、当地に駐留しており、都合がよい。――身代金誘拐グループの背後には、すでに駆逐されたはずの「地中海の海賊」が暗躍しているらしい。最大の問題は、カナヅチのファルコが、海を苦手としていることだった……(裏表紙より)

『最後の神託』第十七巻。矢沢聖子 訳 光文社文庫 2009年7月 七名所旅行社が主催するギリシア「神殿巡り」の団体旅行中に、新婚の若妻が変死体で発見された。この旅行企画では過去にも若い女性が失踪、一年後に死体で発見されている。娘の死の真相究明を依頼されたファルコは、例によってヘレナをともない、現地へとおもむく。――オリュンピア、コリントス、デルポイ、アテナイ……新妻を奪われた夫は「神託」によって犯人に迫ろうと奔走するが、やがて彼もまた行方不明となる。(裏表紙より)

<参考文献>

『古代ギリシア・ローマの料理とレシピ』アンドリュー・ドルビー&サリー・グレインジャー 著 今川香代子 訳 丸善 2002年7月

『古代ローマの食卓』パトリック・ファース 著 目羅公和 訳 東洋書林 2007年5月

『古代ローマの料理書』アピーキウス 著 ミュラ=ヨコタ・宣子 訳 三省堂 1987年4月

『古代ローマの調理ノート』アピキウス 原典 千石玲子 訳 小学館 地球人ライブラリー 1997年11月(年表・文献)

『おいしい古代ローマ物語―アピキウスの料理帖』上田和子 著 原書房 2001年11月

『ギリシア・ローマ文化誌百科』上下 ナイジェル・スパイヴィー&マイケル・スクワイア 著 小林雅夫・松原俊文 監訳 原書房 世界史パノラマ・シリーズ 2006年12月・2007年3月

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