Elizabeth Goudge

エリザベス・グージ
    父ヘンリ・L・グージ博士はイギリスのサマセット州の静かな教会町ウェルズにある、大聖堂に付属する
    神学校の校長(副校長)だった。

    母方の祖父母はフランス人で、征服王ウィリアムの子孫だったそうです。
    母アイダは病気がちだったが「この世で最高の物語作家」で、エリザベスによく昔話を話して聞かせたそうです。

    1900年4月24日 エリザベス・ド・ボシャン・グージがウェルズ町で一人娘として生まれる。内気で、敬虔なクリスチャン
    だった。から大きな影響を受ける。 

    少女時代 学校へは行かず、家庭教師のミス・ラヴィントンについて勉強する(〜14歳)が、教え方が杜撰だった。
    物語を書く事が好きで、近くに住む男の子達と雑誌を出したりしていた。

    がケンブリッジシア州イーリー大聖堂の司教座聖堂参事会員になると、修道士用の診療所の中にある幽霊屋敷に移住する。

    1914年(14歳) 補習のために寄宿学校に送られる。 

    1919年(19歳) フェアリー・ストーリーを集めた『The Fairies' Baby and Other Stories』を出版するが、売れなかった。

    小説を書く事を諦め、美術学校に入るため家を出てデザインを学ぶ(二年間)。
    家に戻り、生活のためにデザインと実用芸術を教える教師となる。その合間をぬって執筆を続ける。

    がオックスフォード大学の教授になったため、大学のある町に移住する。
    作家への道を目指して、朝食前に物語を書き始める。

    1932年(32歳)「ブロンテ姉妹」が、ロンドンのある劇団の土曜日の試演会に上演される(一回限り)。
    大劇作家になる事を夢見て、次々とを書くが、劇団に取り上げられる事はなかった。

    ある出版社の編集者から「あなたの書くものは、劇より小説に向いている」という批評を受けたため、小説に取り組み始める。
    処女作をひどい出来ばえだからという理由で燃やしてしまう。

    1934年(34歳) 小説第二作『魔法の島』(Island Magic)を出版すると、イギリスでよりもアメリカで大きな評判をとる。  
    祖父母の家があったチャネル諸島のガーンジー島を舞台にして、母や母の兄弟、姉妹達が若かった頃を想像して書いたそうです。

    1938年(38歳) 小説『霧のなかの塔』(Towers in the Mist)を出版すると、アメリカで大きな評判をとる。
    作家としての地位を獲得する。

    の死去後、と共にデボン州に移住すると、その地方の自然を愛し、その歴史や風俗を学び、そこに住む
    素朴な人々の間に伝わる伝説や信仰を取り入れた小説を書き始める。

    1946年(46歳) 児童書『まぼろしの白馬』(The Little White Horse)を出版し、カーネギー賞を受賞する。 
    この作品は、家の近くにある入江の沖から白い波の馬(デボン州で言い伝えられている海の波から生まれる白馬)が、
    群れて押し寄せ、その内の一頭が陸にあがってくる夢を見た事から生まれた。      

    1947年(47歳) アメリカの白黒映画「大地は怒る」(ヴィクター・サヴィル監督、原作『緑のイルカの国』)が公開され、
    第20回アカデミー賞特殊効果賞を受賞する。

    の死後、親友と共にロンドンの郊外に移る。

    1984年4月1日 ロンドンの郊外で死去、享年84歳。

    2008年 イギリス映画「ムーンプリンセス/秘密の館とまぼろしの白馬」(ガボア・クスポ監督)が公開される。

    イギリスの女流作家。小説(歴史小説も多い)16冊、児童書6冊。     
    大人向けの小説で、実話を基にした『緑のイルカの国』Green Dolphin Country(1944.米版『Green Dolphin Street』)
    で頂点を極める。    
    児童書の中で最も有名な作品は『まぼろしの白馬』『歌声が響く谷』The Valley of Song(1951)です。

―――勇気、純潔、愛、よろこびが、
理想的な人間をつくりあげる四つのだいじな性質である―――
(『まぼろしの白馬』より)      参考図書:『まぼろしの白馬』石井桃子 訳 岩波書店           『J.K.ローリング その魔法と真実』ショーン・スミス 著 鈴木彩織 訳 メディアファクトリー           『小さな吹雪の国の冒険』西崎憲 編 筑摩書房
邦訳作品リスト

『まぼろしの白馬』山内義雄等 編 石井桃子 訳 富山妙子 絵 あかね書房 国際児童文学賞全集 昭和39年
『まぼろしの白馬』石井桃子 訳 福武書店 福武文庫 1990年11月
『まぼろしの白馬』石井桃子 訳 Walter C. Hodges イラスト 岩波書店 岩波少年文庫 1997年5月(2007年1月新版) 古い領主館にひきとられた孤児の少女マリアは、館にまつわる伝説に興味をいだき、その謎を解こうと大はりきり……。快活で明るいマリアは、長いこと女っけのなかった、暗い館の生活を一変させ、周囲のおとなたちまで事件にまきこみます。スリルあふれるロマンチックな物語。(カバーより)
十九世紀、十三歳で孤児になったマリア・メリウェザーは、家庭教師とスパニエル犬と共に、ロンドンから遠いデボン州の人里離れた田舎に引っ越します。シルバリーデュー(銀のしずく)村の領主館「ムーンエーカー館」には、遠い従兄弟ベンジャミン・メリウェザー卿、犬(?)のロルフ、黒ネコのザカライア、料理番のマーマデューク・スカーレットなどが住んでいた。何百年も前から続いている土地をめぐる争いと、それに絡まる月姫伝説……果たしてマリアは村を救えるのでしょうか?

「羊飼いとその恋人」13編『小さな吹雪の国の冒険』西崎憲 編 高山直之 訳 筑摩書房 英国短篇小説の愉しみ2 1999年2月

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