Rosamunde Pilcher

ロザムンド・ピルチャー

年譜

邦訳作品リスト(短編集4冊)

『空っぽの家』中山富美子 訳 小倉敏夫 装幀 東京創元社 1997年1月 思いがけない事故で夫を失ったヴァージニアは、心の傷を癒すために、二人の子供を夫の母親と乳母のもとにあずけ、なつかしいコーンウォール地方を訪れた。少女だった頃、母親と訪ねたこの地で、彼女は淡い初恋を経験し、しかし旧弊な母親によって、その思いはたちまちにして断ち切られたのだった。そして母の決めた結婚。裕福ではあるが、心の満たされることのなかった空っぽの生活。思い出の地をさまよう彼女の前に、かつて思いを寄せたユスタスが現われる。多くの女性たちの思いを寄せつけず、彼は独り身のまま、父親から受け継いだ農場をまもっていたのだ……。ロザムンドおばさんが優しい筆致で謳い上げる美しい愛の物語。(カバーより)

『帰郷』上中下 中村妙子 訳 亘緋紗子 カバー画 日向房 2003年7月
(上)第二次大戦前夜の英国コーンワル。極東に暮らす家族と離れて、ひとり父母の国の寄宿学校に入学した14歳の少女ジュディスは、友人ラヴデーのナンチェロー屋敷に温かく迎え入れられる。ジュディスは、ラヴデーの家族との交流を通じて、無邪気な少女から自信に満ちた若い女性へと変貌してゆく。戦争の時代に、子供から大人へ成長する主人公の姿を描く。家族との別離、家族、家庭、帰属する場所、自らのアイデンティティーを求める、14歳の不確かな未来。円熟の英国ベストセラー作家が、若き日々への哀惜の想いをこめて描く、20世紀の≪戦争と平和≫。(カバーより)
(中)極東の家族と離れて、英国コーンワルの寄宿学校で暮らすジュディスは、18歳になり卒業を迎えた。親友ラヴデーのナンチェロー屋敷に家族の一員のように出入りするジュディスに転機が訪れる。愛を知り、苦悩し、ナンチェローを後にして自らの道を歩み出すジュディス。1939年。戦争の暗雲が時代をおおい、ナンチェローの庭につどった若者達は戦場に去った。若者たちの戦死。残された家族をつつむ悲哀。ジュディスの黄金の日々の記憶は砕け散り、彼女もまた戦雲の彼方へと出発する。青春のレクイエム。(カバーより)

『九月に』中村妙子 訳 朔北社 1997年9月
(上)スコットランド高地地方に暮らす落魄した大地主バルメリノー家とその古くからの隣人エアド家の人々を主人公に、家庭と家族の絆を深い愛情をもって描き出した、ピルチャー円熟の長編小説。スコットランドの九月。それは社交と団欒のひととき。紺青の空、荒野はツイードの色合いにそまり、大気は澄みわたる…。パーティーの招待状に呼び寄せられてつどう人々。しのびよる家族崩壊の危機。(カバーより)
(下)盛大なダンス・パーティーの夜、ドラマは沸騰点に達し、劇的な結末を迎える。孤独と信頼、家族の絆、隣人友人の絆、人間の絆。自立する老婦人、叡知の人ヴァイオレット・エアドを中心に、エアド家の人々とバルメリノー家の人々の過去と現在を浮かび上がらせながら、スコットランド高地地方に暮らす人々の群像を鮮やかに描き出す。人生の光と影、静と動のコントラスト。卓抜な構成のもとに、圧倒的な筆力で人生を描ききるピルチャー円熟の長編小説。(カバーより)
『九月に』上下 中村妙子 訳 朔北社 2006年9月(普及版)

『コーンウォールの嵐』中山富美子 訳 西山クニ子 カバー装画 東京創元社 1999年7月 ロンドンで書店づとめをしながら、一人暮らしをしていたレベッカに、病篤い母は、今まで話すことのなかった自分の家族のことを、初めて聞かせる。母が静かに息を引きとった後、レベッカは、コーンウォールのまだ見ぬ祖父の許へと旅立った。祖父は、高名な画家だったが、絵筆を捨てて久しかった。同じ屋敷に住むハンサムで魅力的ないとこ。そして驚いたことに、ロンドンのアンティーク・ショップで会ったことのある、少し強引で個性的な家具職人の青年も、ここコーンウォールで祖父の家に出入りしていた。伯父の妻、その親戚の娘、祖父の海軍時代の部下、屋敷での複雑な人間関係のなかでレベッカは、急速にいとこのエリオットに惹かれていくが、閉ざされた祖父のアトリエで、彼女は思いがけない家族の秘密を発見する。そして彼女が貰うはずだった母のかたみの書き物机が消え……。激しい嵐のコーンウォールでレベッカの人生は謎めいた運命の嵐に翻弄される。(カバーより)

『コーンワルの夏』中村妙子 訳 亘緋紗子 カバー画 日向房 1998年2月 幼くして両親を失くしたローラは夫アレクとの新婚生活の幸せのさ中にありながら、妻として自身の持てない自分をもどかしく感じていた。季節は夏。病後の療養に出かけた先はアレクの叔父の住むコーンワルの果てのトレーメンヒア荘。ローラを迎えたのは風変わりな人々の暮らす地上の楽園であった。コミューンの暮らしから照らし出される家族の形―孤独と癒し。人間のやさしさと怖さが胸に迫る物語が渋滞なくうつくしく展開する。(カバーより)

『シェルシーカーズ』上下 中村妙子 訳 朔北社 1995年10月
老年を迎えた、高名な画家の娘ペネラピ・キーリングを主人公に、イギリスの戦前、戦中、戦後ほぼ半世紀を経た現在と、家族三世代の物語がコーンワル、コッツウォルド、ロンドンを舞台に繰り広げられる。世代から世代へと託されてゆく思い出と未来への希望を詩情豊かに描く代表作。
『シェルシーカーズ』上下 中村妙子 訳 朔北社 2014年12月(新装版)

『スコットランドの早春』中村妙子 訳 亘緋紗子 カバー画 日向房 1998年3月 結婚式を目前にひかえたキャロラインは、幼い弟の願いをかなえるために、長いこと音信が途絶えていた兄のいるスコットランドへと旅立つ。吹雪の中での遭難、旅先での病い、見ず知らずの人々の手厚い看護。無垢の白さに輝く雪におおわれた早春のスコットランドを舞台に家族の絆をうつくしく描く。(カバーより)

『冬至まで』中村妙子 訳 亘緋紗子 カバー画 日向房 2001年7月
(上)南英の小村に独り移り住んだ62歳の元女優エルフリーダは、教会のオルガン奏者オスカーの家族と親しくなるが、突然の悲劇が彼を襲う。エルフリーダは、立ち直れないオスカーのために、彼のゆかりの地スコットランドにともに旅立つことを決意する。自立し、キッと前方を見つめて、さわやかな強風のような印象を与えるエルフリーダ。≪人生の災難を耐えやすくするには笑いとばすにかぎる≫を信条に、いつもユーモアを忘れず、みずから悲哀と苦悩を知るがゆえの優しさを合わせ持つ。家族愛、ユーモア、優しさ。ピルチャーのなつかしい世界が帰ってきた。静かに輝きながら繰り広げられる心暖まる物語のタペストリー。円熟の筆になる感動の傑作長編。(カバーより)
(下)クリスマス間近のスコットランドが、世代の異なる孤独な五人を、一つ屋根の下に暖かく包みこむ。孤立と結びつき。一度手放した人生の糸をたぐりよせる人々が、磁石に吸いよせられるように、北スコットランドの古い家で、ともに暮らしはじめた。邪魔者として不幸せな家庭を逃れ出てきた13歳のルーシー。ルーツへと向かうサム。傷心を癒すキャリー。悲哀に向き合うオスカーと寄り添うエルフリーダ。それぞれが自分本来の場所を探し求めて、新しい出発のときを迎える。一年で昼がいちばん短い日―冬至。信頼と癒し、生きる希望。家族愛。(カバーより)

『夏の終わりに』浅見淳子 訳 山田博之 カバー装画 青山出版社 1997年7月
夏の終わりのスコットランド―澄んだ空気と、深く碧い湖。ヒースの草原を渡り鳥が横切るころ、秋風が冬の足音をはこんでくる。広大なスコットランドを舞台に描かれる夏の日の恋のゆくえ―ロザムンド・ピルチャーが贈るせつなく胸にせまる愛の物語。(カバーより)

『野の花のように』中村妙子 訳 朔北社 1997年1月
冬のある晩、ヴィクトリア・ブラッドショーのまえに、かつての恋人の新進作家オリヴァ・ドブズが幼い男の子を連れて現われた。そして、奇妙な二週間の逃避行がはじまる。行く先はスコットランド高地地方、老作家ロディー・ダンビースの住むベンコイリー荘。雄大な自然に抱かれた古い屋敷を舞台に、厳しくうつくしい風景の中で愛の心理ドラマが進行する。家族の絆、愛の形、生き方、価値観、世代間のふれ合い…。緊密な構成のもとにサスペンスタッチで描かれた喪失と恢復のラブストーリー。冬のスコットランドに繰り拡げられるピルチャーの心暖まる物語世界。(カバーより)

『双子座の星のもとに』中村妙子 訳 亘緋紗子 カバー画 日向房 1998年6月 22歳のフローラは、故郷コーンワルの父のもとを離れて再びもどったロンドンで新しい生活を始めようとしたやさき、偶然にも自分に双子の姉妹ローズがいることを知る。そのショックから立ち直る間もなくフローラは、ローズの代わりとして、スコットランドで病の床につく老婦人のもとを訪れることになる。だがそこで出会ったのは、安っぽい欺瞞であしらうことのできない立派な人々であった。自らのアイデンティティーの危機をはらみながら、善意からとはいえ、嘘をつき人を欺きつづけることで苦悩するフローラ。みずみずしい情感とゆたかな筆致で描き出される物語世界。作者自身もっとも深い愛着を持つ傑作長篇を名訳で贈る。(カバーより)
『双子座の星のもとに』中村妙子 訳 朔北社 2013年10月

『メリーゴーラウンド』中山富美子 訳 東京創元社 1998年4月 ロンドンの画廊に勤める美しく聡明な娘プルーは23歳。金融業界で働くボーイフレンドとは婚約寸前。平穏で豊かな生活が保証されるはずのこの結婚に母親も大乗り気だった。ある日、コーンウォールに住む叔母が怪我をし、プルーにしばらくそばに来てほしいと言ってきた。大好きな叔母のため、プルーはボーイフレンドとの大事な約束をキャンセルし、叔母のもとへと旅立つ。そこで彼女を待ち受けていたのは、気鋭の青年画家との思いがけない出会いだった。彼の過去の過ち、そしてそこから生まれた複雑な人間関係の渦、ひとりの寂しげな少女の存在…。原始的な自然の残るコーンウォール、個性的な芸術家たちをひきつけてやまないその地を舞台に、プルーの青春を描きあげる。(カバーより)

『もうひとつの景色』浅見淳子 訳 山田博之 カバー装画 青山出版社 1998年3月 季節はずれの小さなビーチ。忘れられたボートが風に揺れ、白いスケッチブックがぱらぱらとページをめくる。海辺のアトリエでひとり暮らすエマに訪れる出会いと別れ――。誰だって、心から愛したいそして愛されたい……。ロザムンド・ピルチャーが描くみずみずしい青春の一ページ。(カバーより)

9編『イギリス田園の小さな物語』小林町子・芹澤恵 訳 阿部真由美 装画 PHP研究所 1994年11月 この作品集は、月刊『ヴァンテーヌ』誌(婦人画報社)で1993年度、好評連載されていたものをまとめたものです。 7編『ロザムンドおばさんの贈り物』中村妙子 訳 岩野礼子 イラストレーション 晶文社 1993年10月 冬のスキー場。自分に自身が持てなくて、彼への思いがくじけてしまいそうな少女。週末の短い旅で、ひとつの約束をする恋人たち。新しく家族になった父親と幼い娘たちが、少しずつ心を開きあっていく、ある日曜の朝の風景……。登場人物たちは、みな、とまどいのなか、小さな勇気を出して、人生の次のステップへと、ふみだしていきます。ささやかな物語にこめられた大切な真実。イギリスの田園に流れる、たっぷりした時間。珠玉の短編を七つあつめた、香り高く、豊かな贈り物です。(カバーより)
『ロザムンドおばさんの贈り物』中村妙子 訳 朔北社 2013年6月 6編『ロザムンドおばさんのお茶の時間』中村妙子 訳 中村幸子 イラストレーション 晶文社 1994年3月 「何かをなくしそうになったとき、ようやくわかるものなのね。失いかけているものがどんなに大切か……」
はじめての恋。雨あがりのなつかしい町。少し大人に近づいた夏の夜。夕暮れの湖で伝えた、本当の気持ち……。たちどまり、ゆらぎながらも、おだやかに時を重ねていく登場人物たち。イギリスの田園を舞台に繰りひろげられる六つの透き通った風景。人と人とが紡ぐ、ただひとつの、たしかな物語。ロザムンドさんからの二冊目の贈り物。(カバーより) 7編『ロザムンドおばさんの花束』中村妙子 訳 平野恵理子 カバー絵 晶文社 1994年11月 冴えわたる秋の空。懐かしいひとの声。特別の日のための赤い絹の服。クリスマスの朝届けられた贈り物。にぎやかな思い出を残して、子どもたちの去った広い家……。日々の暮らしの中で、小さな不安をもてあまし気味の登場人物たち。ふとした出来事に驚いたりあわてたりしながら、彼らの生活にひとつひとつ、新しい彩りが添えられていきます。イギリスやスコットランドの美しい田園に静かに流れる人間の喜びや悲しみ。ロザムンドさんの贈る三冊目。心に染みいる物語の花束です。(カバーより) 「ララ」Lalla (1982) 7編『懐かしいラヴ・ストーリーズ』ロザムンド・ピルチャー ほか著 中村妙子 訳 平凡社 2006年12月 美しい海と豊かな自然に育まれた幼友達との日々、そして淡い想い……。そんなある夏の日、ロンドンから避暑にやってきた青年に魅かれ都会に旅立った少女が、やがて叶った婚約を突然破棄し、ひとり帰郷してしまう姿を瑞々しく描いた、ロザムンド・ピルチャーの傑作「ララ」ほか、珠玉の7つの短編。どこか古風で胸にしみる、選りすぐりの「愛の物語」集。(カバーより)

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